宗教法人解散命令事件~解散命令は信教の自由を侵害する?

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ヌメまさ
ヌメまさ

宗教法人解散命令事件か…

なんだか結論までの理由がよくわかんないんだヌーよ

わかりやすく教えてくれヌー!

今日は宗教法人解散命令事件という判例について解説していきます。

この宗教法人解散命令事件は信教の自由の部分で問われる判例の1つです。この判例では特に結論はもちろん、そこに至るまでの理由をしっかり押さえておきましょう。

むしろよく問われるのは、その理由付けのところです。というわけで今回は特になぜそうなるのかというところに重点をおいて解説していきます。

宗教法人解散命令事件とは?

事案

宗教法人法に定められている宗教法人の解散命令が信者らの信教の自由を直接侵害するのではないかが問題となった(解散命令が憲法に違反するのかどうか)。

判旨

  1. 解散命令は、信者の宗教上の行為を禁止したり制限したりする法的効果を一切伴わないものである。
  2. 宗教法人の解散命令の制度は、専ら宗教法人の世俗的目的によるものであって、宗教団体や信者の精神的、宗教的側面に溶かいする意図によるものではなく、その制度の目的も合理的であるということができる。
  3. 当該宗教法人が、法令に違反して著しく公共の福祉の害すると明らかに認められ、宗教団体の目的を著しく逸脱したことが明らかである。よって当該宗教法人を解散し、その法人格を失わせることが必要かつ適切である。
  4. 解散命令によって宗教団体である当該宗教団体やその信者が行う宗教上の行為に何らかの支障を生ずることが避けられないとしても、その支障は解散命令に伴う間接的で事実上のものであるにとどまる。
  5. したがって本件解散命令は、当該宗教法人の行為に対処するのに必要でやむを得ない法的規制であるといえる。また本件解散命令は、裁判所の司法審査によって発せられたものであるから、その手続きの適正も担保されている。
  6. よって本件解散命令は憲法に違反しない

宗教法人解散命令事件のポイント

  • 解散命令は宗教上の行為を禁止や制限したりする法的効果は一切ない
  • 解散命令制度は宗教団体や信者の精神的側面に干渉する意図はない
  • 法令に違反する宗教団体に解散命令をすることは必要だがその命令によって信者に多少の支障を生ずることは避けられないが、やむを得ない
  • よって公共の福祉を害する宗教団体に解散を命ずることは違憲ではない

噛み砕いてみると、

解散命令には制限するなどの効果は全くないが、今回のように違法なことをする宗教団体に命ずる解散命令は、その命令で信者に何らかの支障をきたすとしてもやむを得ないのである。

よって本件の解散命令は憲法に違反しない。

宗教法人解散命令事件の出題例

考えられるパターンは3つです。

・宗教法人に対する解散命令には宗教上の行為を禁止したり、制限したりする法的効果を伴う。

·宗教法人の解散命令制度には、宗教団体や信者の精神的、宗教的側面に対して干渉する意図が含まれている。

・宗教法人への解散命令は、信者の行う宗教上の行為に何らかの支障を生ずるおそれがあるため、憲法20条に定められた信教の自由に反して違憲である。

この3つの肢はどれも誤りです。どこが誤っているのか上で挙げたポイントのところに戻って、しっかり確認しておきましょう。

まとめ

今回は宗教法人解散命令事件について解説してきました。この判例は一見なぜ違憲にはならないのかという理由がわかりづらいです。

しかし今回挙げてきたポイントを中心に復習していけば試験で問われても問題ないレベルにまでなっているはずです。

この宗教法人解散命令の問題が出たらラッキーと思えるくらいになれば、また一歩合格に近づいている証拠です。

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信教の自由の判例まとめ

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